ヒロマ亭のお弁当は『家族のために作るお弁当』そのもの。
味も想いも、どこにも負けない自信があります。
私は高校の3年間、ヒロマ亭でアルバイトをしてたんですよ。
その時の主任が、今の主人。
高校3年の時にお付き合いを始めて…まさかずっとここで働くことになるなんて、分からないものですね。
仕事が大変なことも分かってましたけど…主人も当時は結構イケメンだったんですよ(笑)
私は早くに母親を亡くし、祖母に育てられました。
こんなこと言うと申し訳ないけど、おばあちゃんがつくるご飯は煮物とかばかりで、子どもの頃は美味しく感じられなかったんですよね。
だから自分で料理をするようになって。
そのせいか手際だけは良くて、主人もそこを気に入ってくれたみたいです。
今の仕事にも、この経験が活きていると思います。
ヒロマ亭の運営は、ほぼ私がしています。
オカズの味のチェック、メニューの組み立てもするし、店頭にも立ちます。
誰かが休んでも、私が全てのことをできるようにしていますし。
主人は色々やることがありますし、そこまで器用じゃないからね(笑)
ヒロマ亭の良さって、「素朴感」だと思ってるんですよ。
家庭っぽいっていうのかな。
年配の人にも若い人にも喜んでもらえるよう、薄味のものとしっかり味付けしたものを2種類作ったりとか。
栄養も考えて、材料費はかかっても旬の美味しいもの優先でね。
そんな風に、食べる人のことを考えてつくるのが、うちの良さかなって。
出来あいや冷凍食品も使わない。
こんにゃくも下ゆでしてから味つけするし、人参だって花形に包丁で切って下ゆでしてから煮込む。
そのひと手間、ふた手間をかけるかどうかが、愛情の見せ所。
お弁当を買う人は、野菜不足になりがちだから、野菜を多く使おうとか、味付けも飽きないように工夫しようとか….
そうやって、お客さんに見えないところにも手を抜かないからこそ自信が持てるんです。
それを形にしてくれる職人さんには本当に感謝してます。
食べた人が口コミしてくれるから、常連さんも多いんですよ。
「おいしかったから食べさせてあげたい」って聞くと嬉しくて。
トラックやタクシーの運転手さんが無線で「今こんなお弁当あるよ~」ってうちを宣伝してくれたり、有難いです。
息子がお弁当屋を手伝うようになってから?
もうめちゃくちゃ喧嘩してますよ。
帰って来てくれて嬉しいなんて全くない(笑)
それよりお嫁さんが大変な思いしないかなって心配してますよ。
でも、働きづめの私たちを息子はずっと見てたから、ちゃんとやっていこうって思ってくれてたんでしょうね。
言ってることは、ごもっともと思うこともありますし、少しずつ息子に合わせるようにしています。
私は65才くらいまではずっとお弁当屋を頑張りたいです。まだまだ息子には負けていられませんね!